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本日のテーマ
正確な志望校合格率を自分で算出する方法について
INDEX
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◆ 前書き
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◆ まとめ
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記事作成者
大学受験専門の個別指導塾
ライブラ京橋校担当|高石 司
関西大学(社会学部メディア専攻)卒
関西の大手進学塾にて新卒1年目より新規開校校舎長を担当し、(当時)全54校中1位の校舎成長率を達成。エリア統括職を経て2019年に独立し、ライブラ京橋校を設立。
塾外での正しい勉強習慣を定着させる「楽して学力を上げる学習指導」に注力し、関関同立・産近甲龍を中心に毎年多くの合格者を輩出。
前書き
毎年夏期講習のシーズンが終わると、直近の模試成績等を参考に、公募推薦入試〜一般入試の受験スケジュールを組む方が増えてきます。
受験戦略を立てる上で「どこそこの大学に現時点で何パーセントくらいの確率で受かりそうなのか?」を正確に把握することは重要です。
特に私立大学であれば、ほとんどの大学で同じ学部を複数回受験できる制度が設けられています。これを利用しない手はありません。
たとえば直近の模試結果で【C判定:合格率50%】のような状況であっても、4回受験すれば(そのうち1回でも合格すればいいので)、合格可能性は約94%となるわけです。
(※4回とも不合格となる場合の余事象を計算すれば簡単に求められます)
この記事では、皆さんが第一志望校を受験するにあたって「自身の合格可能性をできるだけリアルに把握するための方法」をまとめました。
模試の判定は割とアテにならない
先に補足しておくと、「多少の参考程度」にはなります。
たとえばほとんどの模試において、各大学の"例年の合格ボーダー"に対して相当余裕がないとA判定は取れないように設定されていることは、皆さんも周知のとおりです。
もし皆さんが、ある大学において複数回の模試において連続でA判定が取れているならば"よほどのことがない限り"合格は揺るがないと考えていいでしょう。
(※その大学がその生徒にとっての学力適正校だとは思えませんが...)
しかし、言ってしまえば「その程度の情報」が得られるのみです。
身も蓋もない言い方ですが、その模試を受験する前から、そこの大学に合格する学力水準を満たしているであろうことは事前に分かっていたはずです。
逆に、高3夏の全国模試でE判定だった学生が、その後の勉強計画をうまく修正するなどして第一志望校に合格したケースも山のように存在します。
もちろんE判定が「良い判定」だとは思いませんが、かといって皆さんが即座に進学を諦める要素には到底なりえません。
模試で算出される判定とは、あくまで一回きりの「瞬間風速」です。
さらに、いま多くの方が想定しているであろう模試はおそらく共通テストの出題形式に則っているでしょう(河合塾やベネッセ、東進のマーク模試等......)。
ご存知の方も多いかと思いますが、共通テストの出題形式はかなり独特で、試験時間も短いことからこの形式に慣れるための勉強時間をある程度設けないと、なかなか得点が伸びないように作られています。
国公立大学を受験する生徒ならともかく、私立大学専願の受験生も非常に多い昨今において「共通テスト形式の模試偏差値が伸びないので第一志望校変えます」というのはちょっともったいなくないですか?
「だったら何を参考に合格率を判断すれば良いの?」
という疑問について、次項で触れていきます。
過去問演習と合格最低点が重要
まずは志望校過去問を最低でも10回分集めましょう。
特に難関大学や有名大学、地元の国公立大学などであれば、お通いの高校の進路指導部に行けば簡単に確保できると思います。遠慮なく借りましょう。
なお解き進めるペースは、1週間で2回、どんなに多くても3回までに収めるのがオススメです。
各回の過去問を解いたらすぐに自己採点して、それぞれの日程における「合格最低点」と自身の得点を比較します。
各日程の合格最低点は、多くの場合過去問が掲載されている冊子あるいは赤本に掲載されていますので随時ご確認ください。
(※掲載のない場合は、学校や塾の先生、インターネットなど複数の媒介で情報を収集し、総合的に判断して"予想よりもやや高め"に設定しましょう)
過去問を実施した時期にもよりますが、初めて解いた大学の過去問(通算1回目)で合格最低点に対する自身の得点率が8.5割以上あれば十分です。
たとえば、その年の3科目合計の合格最低点が200点だったとすると、自己採点で170点を超えていればクリアと考えて下さい。
もちろん最終的には合格最低点を超える必要がありますが、過去問演習における合格最低点に対する得点率は、演習量を積むごとに少しずつ上向いていく傾向があります。
(※もちろん下振れすることもありますが回数を重ねるとおおむね収束します)
試験時間や出題傾向に慣れることで実戦力がつき、結果として点数が伸びるのですが、この最終的な伸びしろが「およそ1〜2割程度見込める」というわけです。
そして、手持ちの過去問を解き進めながら「直近5回分の自己採点のうち、合格最低点を超えられていたのは何回か?」という割合を出します。
その割合こそが、まさに皆さんの入試当日における合格率をほぼ再現したものです。
たとえば「直近5回中、合格ボーダー超えが3回あった」ならば、その大学を1日程だけ受験した際の合格率は60%と考えます。
さらに同大学を3日程受験すれば、そのうち1日でも合格するであろう確率は約94%になるわけです。
参考計算式) 0.4 × 0.4 × 0.4 = 0.064
(3回とも不合格となる確率:6.4%の余事象)
「毎年出題範囲も問題の難易度も変わるから、それほど参考にならないんじゃないか?」
そのように思われた方もいるかもしれませんが、ご安心ください。
それぞれの大学を受験する学生の学力水準は、何らかの大きな外的要因でも発生しない限り、数年程度のスパンではそれほど大きく変化しません。
よって、各年における合格最低点のブレは「受験した学生の学力層」ではなく「入試問題の難易度の差」の影響であると考えてOKです。
端的に言えば「当日難しい問題が出たり出題傾向が変わっても、それに伴って合格ボーダーも下がるから気にしないでね」ってこと。
受験校の過去問で安定して合格最低点をなるべくキープできるようになることこそ、皆さんの受験勉強の最終目標であると言っていいでしょう。
正確な自己採点ができる環境
自己採点に際して、多くの私立大学がそうであるようにほぼ全ての問題がマーク式回答であれば問題ありません。
しかし皆さんの受験予定校が記述回答形式を主とする大学の場合は、かなり慎重に扱う必要があります。
自身の記述回答は、一体どの程度得点できているのか?
自己採点から見た今後の学習方針は何をすればいいのか?
ここが具体的にならないまま実施回数だけが積み重なったとしても、過去問演習から得られるメリットは少ないと言わざるを得ません。
学校の進路指導の先生に相談する
通っている塾の先生に相談する
自分の第一志望校の入試対策をしている近隣の塾を探す
せっかく皆さんが時間をかけて取り組んだ過去問演習が、十分な効果を発揮する学習環境を整えることが大事です。
この辺りは特に「各家庭における教育資本の格差」等の現実的な問題に直面することも少なくありません。
同程度の学力、同程度のモチベーションで高3夏を迎えた2人の学生において、たとえば家庭教師の利用、完全1対1形式の個別指導といった「入試直前期の最終調整」の質は、入試結果に多分な影響を及ぼします。
色々なご家庭の都合もあるかと思いますが、もし最後まで独力で大学受験をする必要があり、かつ記述形式の比重が大きい入試問題を課す大学を目指すという学生は、早い段階で上記の課題を念頭においておく必要があります。
もちろん、高校の先生を活用するのも良いでしょう。
ただしその場合は、普段から素行に気を配り、受験期を迎えた際には「周囲が手助けしてあげたいと思える生徒」として振る舞うことも結構大事です。
わざわざ「良い子ちゃん」するのは性に合わない!という方もいるかもしれませんが、別にそこまでする必要はありません。
自分の受験意思と志望校を担任の先生となるべく早いうちから共有して、日頃から真面目に学校活動に取り組んでいる"姿勢"を見せることが重要です。
周囲の環境をうまく活用する術を身につけてください。
まとめ
いかがでしたか?
「当たり前のことばっかりじゃん!」と感じたあなたは、普段から物事の確率を考えてみたり、合理的判断に基づいた思考術に長けたタイプだと思います。
ベストな状態で受験直前期を迎えられるよう、過去問演習に取り組むまでの勉強スケジュールを整えていきましょう。
皆さんの受験予定校が【近畿大学】であれば、以下リンク先の記事がおそらく役に立ちますのでご一読ください。
最後に、これは持論ですが、全国模試における大学別判定欄はただの「おまけ」です。
むしろ重要なのは、模試終了後に自分が現状どの問題を解けるようになっていて、どの問題は思い出せない・解けないのかきちんと把握することです。
模試を受け終わったら、分厚い解説冊子を受け取って、そのあとすぐに自己採点する人も多いと思います。
しかし、当たり前ですが自己採点するだけでは学力は上がりません。
大事なのはその後の「誤答分析」であって、皆さん一人ひとりの今後の課題をきちんと言語化することで、受験した模試が"真の意味"で皆さんの役に立つようになります。
大学受験は、その大部分が己との戦いです。
勝利を収めた暁には、きっと皆さんが今まで感じたことのない、言葉にできない達成感と、先の人生で役立つ有用なスキルが得られるはずです。
皆さんが理想の進路を掴めるよう、心から応援しています。
高校生専門の個別指導塾|ライブラ京橋校
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