【3選】"ヤバい学習塾"の特徴|高校受験・大学受験
- 高石 司(ライブラ代表)
- 2019年8月17日
- 読了時間: 10分
更新日:2022年5月10日

こんにちは。
当ブログでは、皆さんの日常の勉強活動に役立つ情報を案内しております。
記事作成者

大学受験専門の個別指導塾
ライブラ京橋校担当|高石 司
関西大学(社会学部)卒
関西の大手進学塾にて新卒1年目より新規開校校舎長を担当し、(当時)全54校中1位の校舎成長率を達成。エリアマネジメント職を経て2019年に独立し、ライブラ京橋校を設立。
塾外での正しい勉強習慣を定着させる「楽して学力を上げる学習指導」に注力し、関関同立・産近甲龍を中心に毎年多くの合格者を輩出。
前書き
2019年8月、もうすぐ夏休みも終わります。
来週から2学期が始まる高校も多いのではないでしょうか。
学生の間の夏休みって、何か"特別感"がありますよね。
特別な体験をしたわけでもないのに、どこか不思議な充実感があったりするものです。
ちなみに私は、高3のお盆ごろまでひたすら部活動やってましたね。
当時吹奏楽部で、関西大会出場を目指して朝から晩までトロンボーン吹いてました。
もともとが特別な時間なのですから、わざわざインスタ映え狙って海や祭りやバーベキュー(コロナで自粛されている方も多いかと思いますが......)に行く必要なんてありません。
"いいね稼ぎ"なんて、家の近所の野良猫でも撮ってすっかり任せてしまいましょう。
受験生なら、夏期講習で勉強時間の自己新記録を出したぜ!で十分です。
もちろん、リフレッシュしに積極的に余暇を楽しむのはとても良いことです。
何事もメリハリが大事ですね。
記事のテーマについて
皆さんは、予備校を含む学習塾に通ったことはありますか?
あるいは、現在通っているという方もいらっしゃるかと思います。
世の中には本当にたくさんの学習塾が存在します。
気になってちょっと調べてみましたが、なんと全国におよそ50000営業所もあるんですね(2019年8月時点)。
それらの塾の全てが、それぞれの"教育哲学"を持っています。
私が勤めていた前職の学習塾にも、明文化された教育哲学はいくつもありました。
最も推してた標語は「生徒の夢を大きく育て、絶対に実現させる!」でした。
軽く1000回は暗唱してるので、多分死ぬまで忘れないでしょう。
とにかく重要なことは、それぞれの学習塾が、己の信条や哲学を授業やサービスという形で皆さんに提供しているということです。
ちなみに自塾の指導哲学はこんな感じです。
(特に関関同立・産近甲龍を目指す方からのお問合せ、ご相談お待ちしています)
〜〜〜〜〜〜〜
しかし、いくら立派な信条を掲げていようとも、サービスの享受者である皆さんに届いていなければ、結局それは意味を成しません。
前回のブログで「こんな特徴の個別指導塾はヤバイ!」という話をしました。
今回はさらに一歩踏み込んで、「これらがないと学習塾に通ってても(ほとんど)意味がないぞ!」という要素を3つ紹介します。
① 面談時における具体的なフィードバックと今後の学習方針の共有
〜校長面談時の共有事項一例〜
「前学期の生徒の成績推移」
「直近の模試やテスト結果からみた科目別フィードバック」
「塾での学習状況報告」
「家庭での学習状況の聞き取り」
「受験までの具体的な学習課題の提示」
「家庭(親)サイドのニーズ汲み取り」
「生徒自身のモチベーションチェック」
「こんなん当たり前やんけ!」と感じたあなたの塾は、きっと大丈夫でしょう。
学生も保護者も、貴重な時間をわざわざ割いて面談に来てくれています。
上記項目の共有は「塾サービスの利用者として知るべき最低限の情報」だと言えます。
はっきり言って「保護者が満足して帰宅できない面談」に、全く価値はありません。
これは、社交辞令でもなんでも使ってご機嫌を取れと言っているのではありません。
もし生徒の成績状況に問題があるならば、原因を徹底的に追求し、まず謝罪すべきです。
成績を上げてナンボのサービス業が、目に見える成果を提供できていないのですから。
誠実に謝罪して、今後の指導方針と改善点を明確にした上で、今後の経過と成果を保護者にチェックしてほしいとお願いするのがスジです。
たとえ成績の推移が一時的に思わしくなかったとしても、保護者が塾の対応に納得し、信頼を重ねて、かつ満足して帰宅していただける可能性があるとすれば、そういった将来を見据えたコミュニケーションの結果によるものです。
とはいえ、わざわざ保護者を招いた定期面談で「こちらが次の季節講習会の提案書なので、期日までに受講申込書を出してください!」しかお伝えできない教室担当者も、少数ながら存在します。
先にも述べたように、学習塾は文字どおり全国に"ゴマン"とあるのです。
そのような学習塾に、皆さんの貴重な"時間と労力"を投資する有用性は高いとは言えないでしょう。
ものすごくキツい言い方をすれば、その担当者には生徒の成績ではなく季節講習会の受講ノルマと保護者の財布しか見えていないのかもしれません。
② 担当講師との今後の学習方針(カリキュラム)の共有
▶︎ ケースA
ある日塾に行ったら、突然担当の先生が変わっていた。
先生からの第一声。
「これからよろしくね! 今までどんな勉強してたか教えてくれる?」
▶︎ ケースB
今週もいつもの担当の先生。
先生からの第一声。
「こんにちは! 今日は何をしよっか?」
個別指導形式の学習塾で"たびたび見かける"場面かと思います。
「うちも個別に通ってるけど、こんなんあり得へんやろ〜!」
と即座に感じた人は(恐らく)大丈夫です。
さて、ケースAの場合、"突然"という部分に目を瞑ったとして、担当の講師が変更になること自体は問題ないと考えます。
しかし、本人の発言から"前任担当者からの指導関連の引き継ぎが全くない"ことが容易に想定されるため、個別指導の長所であるはずの「あなたに合った指導・サービス」が提供されるまで、再び長期間を要することになります。
また、すでに授業で扱った内容の復習優先度も分からない可能性が高いため、個別指導を受けているにも関わらず大幅なムダが生まれます。
ちなみにケースBはもっと厄介です。
個別指導という特性上、生徒の要望に応えて指導内容を変更するのは割と一般的です。
しかし、第1声で"これ"を尋ねるということは、即ち「受験本番までの土台となる年間カリキュラムが存在しない」ことを意味します。
個別指導はただの"便利屋"ではありません。
何度も言いますが、通っている生徒を第一志望校に受からせてナンボです。
目の前の担当生徒を喜ばせるのは、講師本人の心情としては確かに気分がいいでしょう。
しかし、「他人の人生の岐路に関わっている」という重大な認識が甘いと言わざるを得ません。
このケースの最も危険な点は、生徒にも講師にも問題意識がないという点です。
受講者と担当者、双方のニーズが噛み合ってしまっているからこそ、入試時期が近づくまで問題が顕在化しないという側面があります。
ちなみにこれらのケースにおいて、原因は指導担当をしている講師ではありません。
全ての原因、責任は個別指導塾の運営における"クリティカルなポイント"をきちんと理解、行動できていない教室担当者にあります。
ちなみに、一般的に個別指導塾の校長は、年度中に"何らかのトラブル"がない限り、おおむね2〜4月ごろに大規模な人事異動が実施されます。
1校舎あたり平均2〜3年前後のサイクルで異動がありますので、"問題校長"が来年の春以降も続投する可能性だって十分あり得るのです。
現在、大手の個別指導塾にお通いの方は、特に年度の変わり目には注意が必要であると覚えておいて損はないでしょう。
③ 日々の自習内容の指示および進捗管理の徹底
「この前の面談で伝えた例のテキスト、どこまで進んでますか?」
「このテキストは基礎と標準をやって、応用は飛ばして進めてね!」
「今のペースで行くと9月末にはこのテキスト終了しそう!この調子!」
上記のようなやりとりが、校長や講師と頻繁に行われているでしょうか?
塾の存在意義は、「授業を受けに行く」だけではありません。
「皆さんが志望校合格の力強いサポートを受けるため」に利用するのです。
「成績が上がったのは塾のおかげ、上がらないのは本人の努力不足」
この業界で何故か蔓延している"不思議ロジック"なのですが、果たしてそうでしょうか。
私はむしろ逆だと考えています。
自力で勉強して志望校に合格できる算段が立つなら、そもそも塾に通う必要はありません。
ですが、多くの学生や保護者の方々が学習塾を探している(あるいは通っている)。
ということは、塾はその不安を払拭し、合格につながるアクションを呼び起こさなければなりません。
みなさんの学力を伸ばすためには洗練された自主学習が必須です。
もちろん、「指定された授業を受けるだけで志望校に合格できる魔法のような塾」ならば話は別ですが。
「何のテキストを・どのようにして・いつまでに」
具体的な情報をリリースして、合格までの道のりを照らしていなければ、学習塾としての使命を果たしているとは到底言えません。
<番外編>
【Ex1】校長の事務デスクの上に資料が出しっぱなしになっていないか
【Ex2】自習机を含む学習エリアにテキストや資料が積まれていないか
【Ex3】床のゴミ、机の落書き等が長時間放置されていないか
上記の点が1つでも当てはまった場合、限りなく赤信号寄りの黄色信号です。
原因は主に2点考えられます。
① 教室担当者の公衆衛生面および整頓活動に対する関心が薄い
② 担当者が多忙すぎて手が回っていない
①の場合、「授業自体は上手」である先生も少なくないです。
人当たりもよくハキハキしていて、「ザ・塾の先生」といった感じの人が多いです。
しかし、個人情報管理や衛生保全への無関心は今の時代に適応できておらず、遠くない将来に大きな問題を引き起こす可能性があります。
端的に言えば、リスク管理が下手なタイプです。
②の場合はもっと厄介です。
恐らくその校長も人当たりがよくて、担当校舎の運営以外に様々な社内業務を並行しておられるのでしょう。
会社にとっては有用な人材です。
しかし裏を返せば、自校舎に通っている生徒(つまり皆さん)への最低限のサポートすら疎かになってしまっているということです。
実際、私自身も前職時代に②のケースになる寸前まで多重業務を並行していた時期がありました。
組織母体が大きくなると避けられない問題ではあるのですが、"割りを食う"のが生徒の皆さんである必要はありません。
きっと教室担当者は「いい人そうに見える」でしょうが、ご自身の今後のことを鑑みると、優良な学習環境とは言い難いでしょう。
まとめ
いかがでしたか?
実際のところ、これらは本来の大手塾の校舎運営マニュアルを徹底していれば起こり得ないものばかりです。
大手学習塾のマニュアルというのは本当によく考えて設計されていて、校舎運営面はもちろんのこと学習環境の改善や清掃といった細部まで徹底されています。
私も当塾を創業するにあたり、前職のマニュアルをいくつか参考にさせていただきました。
しかし、どれだけマニュアルがあっても指示どおりに動かない(動けない)ようでは、それは「看板だけが大手の、実態は個人学習塾」です。
本記事を通じて、皆さんが"なんちゃって大手塾"を見極められるようになれば幸いです。
ところで、お読みいただいた方のなかには「学習塾とは、品質の良い授業を提供してくれるものであって、それ以上のものは最初から期待していません。」という硬派な考えの方もいらっしゃるかと思います。
そういった方は、学習塾のコンテンツをうまく活用することで、さらに効率よく勉強に取り組めると思います。
現在の自主学習プランを担当講師に相談してみたり、
時間を決めて自習室を利用することで勉強のメリハリをつけたり、
塾に常備しているテキストや過去問を積極的に利用したり、
...とまぁ、塾というのは骨の髄までしゃぶり尽くしてナンボです。
決して安くないお月謝を支払っているのですから、最大限に利用しましょう。
▶︎ 第一志望に現役合格したいが、何からすればいいか分からない
▶︎ 大学に進みたいと思ってはいるが、なかなか目標が定まらない
▶︎ 部活やアルバイトで忙しいので、なるべく勉強効率を高めたい
上記のような悩みをお持ちの方は、お気軽に当塾までお声掛けください。当ブログの中の人が、皆さんの日々の勉強の最適化をお手伝いします。
またYouTubeチャンネルを開設していますので、本記事が面白かったという方は是非ご覧ください!
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